ポストコロナの戦略策定

コロナ禍の経済政策

都内の感染者が366人と発表されました。新型コロナウイルスの感染者は緊急事態宣言が解除されてから、確実に増加しています。

政府は7月17日に骨太方針2020「経済財政運営と改革の基本方針2020~危機の克服、そして新しい未来へ~」を閣議決定しました。具体的な政策が見えないのでなんとも言えませんが、前回4月の緊急経済対策の閣議決定以後、給付金や助成金及び補助金、融資等の経済政策にコロナ枠が設けられるなど経済の下支えに力を入れていることがわかります。

内閣府:経済財政運営と改革の基本方針2020 R2年7月閣議決定

内閣府:新型コロナウィルス感染症緊急経済対策 R2年4月閣議決定

持続化給付金等については申請がかなり簡素化されていて、とても利用しやすいですね。私の周りでも多くの企業や個人の方が申請し、受給しています。あまりに簡易な申請なので虚偽の申請も簡単にできるとは思っていましたが、とうとう先日、初逮捕のニュースがありました。今月に入り、経済産業省が不正受給の調査を始めていますので、今後はかなり増えてくると思います。不正するつもりはないけれど、不正に巻き込まれる事もあるかもしれません。残念ながら不審な勧誘も横行しているようなのでご注意ください。

NHK:持続化給付金詐欺の疑いで全国初の逮捕

コロナ禍の経営戦略

さて、このようなコロナ禍、今後どのような戦略を立てていくべきでしょうか。今まで考えていた、あるいはすでに実行していた戦略は無意味になっているかもしれません。まず早めに事業計画の見直しをしてみましょう。

見直すといっても先が見えない状況の中で、どう考えていくか、経営者としてはかなり悩ましいところだと思います。リーダーとして、何処に向かえば良いのか、今は暗中模索されている方も多いと思います。今がどのような状況にあるのか、自社の現状を把握するのも困難なのではないでしょうか。でも、自身の立っている位置や状況を確実に把握できていないままでは、次の一歩を踏み出せません。

考えてみてください。A地点にいると思っていたけれど、実はa地点だったとしたら?

右に向かっているつもりが、実は左に向かってしまうこともあるのです。立っている位置を見失っていては、進む方向を誤ってしまいますよね。

スピード感は必要ですが、まずはしっかりと立ち位置を把握しましょう。事業の棚卸しをしたり、人材を見直してみたら、大切なものが見えてくるかもしれません。現状を把握するためにはこれまでを整理することも重要です。その上でVISION(次にあるべき姿)を検討してみてください。

VISION(目的地)がなければ、どう動けば良いか(戦略)がわかりません。VISONを考え、目的地を見つけてから、周りを見る事が大切です。現時点の位置から外部環境を分析していけば、どのように進めば良いかが見えてきます。そして、そこから新たな戦略を立ててVISONに向かっていきましょう。

給付金・支援金・助成金は要件が合えば受給できます。現状を把握しつつ、今の状況で受給できるものは全て申請しましょう。特に、雇用調整助成金については、上限15,000円等の拡充もありましたが、申請が簡素化され利用しやすくなっていますし、今は概ね1ヶ月程度で入金になっているようですので、是非活用していただきたいです。60%の支給しかしていない企業でも、追加支給すればその分助成金を受給出来ます。同じベクトルで進んでいく強力な戦力、大切な人材。従業員のみなさんのために是非活用しましょう。

コロナ対応の助成金・給付金等

  • 持続化給付金  最大 法人200万円 個人事業主 100万円
  • 雇用調整助成金 中小企業 10/10(解雇なし)  上限15,000円
  • 緊急雇用安定助成金 〃
  • 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金 上限11,000円
  • 家賃支援給付金 最大 法人 600万円 個人事業主 300万円

アフターコロナ戦略は補助金活用

ポストコロナ戦略が見えてきたら、次は補助金の活用を検討しましょう。出来れば戦略策定と同時進行が効果的です。特に今はコロナによる経済の下支えで補助金が使いやすくなっていますから。

例えば、小規模の事業者様であれば、小規模事業者持続化補助金は前回9割近い採択率でとても利用しやすい補助金です。今回(8/7締め切り)からオンライン申請(g-Biz IDの取得によるjGrantsシステムでの申請)でも対応できるようになりましたし、認定支援機関の確認書も不要になりました。今まで補助金を活用出来なかった事業者様でも、比較的簡単に計画を作り申請することが出来ます。

業務の効率化などはIT補助金、新たなビジネスに挑戦する場合は、モノづくり補助金にチャレンジしてみましょう。また、“企業は人なり”というように、成長戦略には人事戦略も重要です。人事評価制度やキャリアアップのできる仕組み作りで、今いる人材を活かしたり、新しい人材を採用などを検討するなら助成金を活用しましょう。氷河期世代や高齢者雇用、障害者のパワーも見逃せません。但し、助成金の活用は計画的に実施する必要があります。何種類かの助成金を組み合わせて利用できる助成金もありますので、人事戦略を検討していきましょう。

成長戦略には財務戦略は欠かせません。融資を検討する前に、補助金や助成金を有効活用出来ないか検討してみましょう。

コロナ対応の補助金例

 

実際、どのような事が出来るのかよくわからないといった場合等、お気軽にご相談ください。厚生労働省の助成金申請を委託する場合は社労士さんにお願いしていただきますが、助成金アドバイザーをしている関係で、弊所は助成金にも強い事務所です。補助金だけでなく、助成金も含めてアドバイスさせていただいております。

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